フィリピンマネーログ
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BPI・BDO口座開設

BPI(バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ)の口座開設|BDOとの違いと選び方

フィリピン老舗銀行BPIに外国人が口座を開設する手順と、BDOとの使い勝手の違いを実体験から比較。どちらを選ぶべきか、両行を使った7年間の結論を書きます。

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BPIの口座を開設したのは、BPI TradeでPSE(フィリピン証券取引所)の株式投資をしたかったからだ。BDO口座はすでに持っていたが、BPI TradeはBPI口座と連携していないと使えない。株式投資を始めるためにBPI口座が必要だった、というのが正直な開設の動機だ。

BDOと比べてBPIの審査は少し厳しいという印象があった。窓口でのやり取りも、BDOより確認事項が多かった記憶がある。ただ開設後はオンラインバンキングの使いやすさで、BPIをメインに使うようになっていった。

BPIとはどんな銀行か

BPI(Bank of the Philippine Islands)は1851年創業のフィリピン最古の民間銀行だ。フィリピンの商業銀行の中でも特に歴史が長く、ブランドとしての信頼性が高い。フィリピン有数の財閥であるAyalaグループの傘下に入っており、Ayalaグループが手がけるマカティやBGCの不動産・商業施設との親和性も高い。

BDOと比較したときの特徴として、支店数・ATM台数はBDOに劣るが、オンラインバンキングとモバイルアプリの使いやすさではBPIに軍配が上がるという評価が一般的だ。BDOがATMと支店の物理的な多さで利便性を高めているのに対して、BPIはデジタル面の完成度で差別化している印象がある。

マカティCBDにもBPIの支店・ATMが複数あり、外国人駐在員の利用者も多い。Ayalaグループが運営するショッピングモール(グリーンベルトなど)の周辺にはBPIのATMが設置されており、マカティ在住者にとってのアクセスは十分に確保されている。

外国人・日本人駐在員の間では「オンラインバンキングはBPIの方が使いやすい」という評判が定着している。BPI Tradeという証券口座サービスがBPI口座と直結していることもあり、フィリピン株への投資を考えている外国人にとって選ばれやすい銀行だ。

BDOと両方持ったほうがいい理由

BDO・BPI両行の口座を7年間保有した経験から言うと、両方あると便利だった。それぞれ得意な役割が異なり、使い分けることで生活と投資の両面がスムーズになった。

BPIをメインにした理由は、BPI Tradeとのシームレスな連携だ。フィリピン株の購入・売却・資金の入出金がBPIアプリ上でほぼ完結する。PSEへの投資を始めてからは、資金の移動が格段に楽になった。給与受け取り口座としてBPIを使っていた時期もあり、生活費の管理と投資資金の管理をBPI一行でまとめられた。

BDOをサブにした理由は、ATMの台数と分布の広さだ。フィリピン国内のどこに行ってもBDOのATMが見つかり、現金を引き出す手段としての安心感がある。一部の支店には日本語対応窓口もあり、英語でのやり取りに不安がある場面のバックアップとしても機能した。

7年間の使い分けを一言で言うと「日常の現金引き出しはBDO、送金・投資・口座管理はBPI」だった。この使い分けが最も快適で、どちらか一行だけでは補えない部分を互いにカバーしていた。

必要書類

BDOとほぼ同じだが、BPIは審査がやや厳格という印象があった。

書類 備考
パスポート(原本) 有効期限に注意
パスポートコピー 全ページコピーを求められることもある
在留資格を示すもの ACR-Iカード推奨
フィリピンの住所証明 賃貸契約書・公共料金明細書など
TIN 必須。取得していない場合は先にBIRへ
初回入金 当時3,000〜5,000ペソ程度

各書類の入手と注意点

パスポートは顔写真ページとビザページのコピーが必要で、有効期限が十分に残っているかを事前に確認しておく。

ACR-Iカード(外国人登録証)は、就労ビザ(9Gビザ)取得後に入国管理局(Bureau of Immigration)で発行される。取得には時間がかかるケースがあるため、渡航後なるべく早めに手続きを開始しておくと口座開設の際にスムーズになる。BPIはACR-Iカードの提示を求める傾向が強く、観光ビザだけでは開設が難しいケースが多い。

TIN(Tax Identification Number:税務番号)はBIR(Bureau of Internal Revenue:歳入庁)で取得する。就労ビザで雇用されている場合は雇用主経由で発行されていることが多いが、確認が必要だ。TINは口座開設の要件として求められることが多く、先に取得しておくことでスムーズに手続きが進む。BIRでの取得手続きは当時の記憶では窓口に出向いて書類を提出する形で、数日〜1週間程度かかることがあった。

BDOと比べてBPIの審査がやや厳格という印象を受けた具体的な場面は、書類の確認が細かく、担当者が本部に照会を取るようなステップが挟まることがあった点だ。同じ書類でもBDOでは通ったものがBPIでは追加確認を求められるという体験があった。

口座開設の手順

訪問した支店と当日の流れ

口座開設に訪問したのはマカティCBD内の支店だ。総合受付で「口座を開設したい」と伝えると担当窓口に案内された。申込書(Account Opening Form)に氏名・住所・連絡先・職業・勤務先などを英語で記入し、書類を提出する。担当者が書類を確認し、不足や不備がなければそのまま手続きが進む。

所要時間は書類が揃っていれば1〜2時間程度だった。BPIはBDOと比べて窓口の待ち時間が比較的短い印象があった。ただし来店時の混雑状況や支店によって変わるため、平日の比較的空いている時間帯を選ぶのが無難だ。

英語でのやり取りは、担当スタッフが比較的クリアな英語で話してくれたため大きく困る場面はなかった。申込書の記入内容について確認を求められる場面があったが、基本的な英語でのやり取りで問題なく対応できた。

開設後に受け取ったもの

手続き完了後に受け取ったのは口座番号の記載された書類とBPIオンラインバンキングの案内資料だった。キャッシュカード(デビットカード)は即日発行ではなく、当時は1〜2週間後に支店で受け取りという形だった。後日カードを受け取りに再訪したときにPINの設定を行い、その場でATMでの動作確認をした。

BPIオンラインバンキング・アプリ

BPIモバイルアプリ(BPI Online)は7年間使った中で最も使い勝手の良かった銀行アプリだ。画面の構成がシンプルで、残高確認・振込・明細確認がスムーズにできる。フィリピン国内送金・海外送金にも対応しており、日常的な資金管理をアプリ上で完結させることができた。

ログインにはIDとパスワードに加えてワンタイムパスワード(OTP)が必要で、登録した電話番号にSMSで送られてくる仕組みだ。セキュリティの観点からはしっかりした設計だが、フィリピンのSIMを持っていない状態ではOTPの受け取りに支障が出ることがある。帰国後もフィリピンのSIMを維持し続けているのは、この認証のためという側面もある。

帰国後も遠隔でBPI口座を管理できている。残高確認・BPI Trade口座への資金移動・配当金の受け取り確認はアプリ上で対応できており、口座を持ち続けることの実用性が保たれている。

BPI Trade(証券口座)との連携

BPI口座の最大のメリットは、BPI Tradeとのシームレスな連携だ。BPI Tradeはフィリピン証券取引所(PSE)での株式売買や、UITF(フィリピンの投資信託)の購入ができる証券サービスで、BPI銀行口座と直結している。

株式の購入代金を銀行口座からBPI Trade口座に移動する際、BPIアプリから数ステップで完結する。他行口座から資金を移動する場合と比べて手間が大幅に省ける。PSEでのIPO参加や個別株の売買を繰り返す中で、この使い勝手の差は積み重なって大きなメリットになった。

BPI Tradeを使い始めたのは、フィリピン株投資を本格的に始めるタイミングだった。BPI口座を持っていたことで、証券口座との連携という追加的なメリットが得られた形だ。UITFの購入もBPIアプリから行えるため、銀行預金・株式・投資信託の管理を一つのアプリでまとめることができた。

BDOとの開設しやすさ比較

項目 BDO BPI
外国人への対応 柔軟な印象 やや厳格な印象
必要書類の数 標準的 同等〜やや多め
待ち時間 長い 比較的短い
英語対応 支店による 比較的安定
オンラインバンキング 普通 使いやすい

※個人の体験・印象です。支店・時期により異なります。

BPI口座の開設手順

  1. 支店窓口で口座開設を申し出る
  2. Account Opening Formに記入
  3. 書類提出・確認
  4. 初回入金(現金)
  5. キャッシュカード(Debit Card)の受け取り

BPIはキャッシュカードが即日発行されないケースが多く、私の場合は1〜2週間後に支店で受け取りだった。

帰国後のBPI口座管理

2020年の帰国後も現在もBPI口座を維持している。維持し続けている理由は、BPI Tradeを通じたPSEへの投資を継続しているからだ。口座を閉じてしまうと株式の売買や配当の受け取りができなくなるため、維持のメリットが続いている。

BPIのSavings Accountには残高維持義務(ADB:Average Daily Balance)があり、月間の平均残高が一定額を下回ると手数料が発生する仕組みだ。帰国後は投資資金の一部をBPI口座に置いておくことで残高維持と投資資金の管理を兼ねている。

帰国後にできることとしては、アプリ経由での残高確認・資金移動・BPI Tradeでの株式売買がある。一方で窓口での手続きが必要な場面(カード更新など)は、フィリピン訪問のタイミングにまとめて対応する必要がある。カード更新については別の記事に書いているが、BPIのカード発行には3営業日かかるため、フィリピン訪問の初日に申請しておくことが重要だ。

注意点:残高維持手数料

BPIには一定残高を下回ると維持手数料が発生する場合がある。長期間フィリピンを離れる際は、残高をある程度保っておくことが必要だ。一時帰国中に残高が減り、手数料が引かれた経験がある。

BPI口座開設を検討している方へ

就労ビザ・ACR-IカードなしではBPI口座の開設は難しいと考えておいた方が良い。観光ビザでの滞在中に口座を開こうとした場合、断られるケースが多い。

TINは口座開設の要件として必要になるため、先に取得しておくと手続きがスムーズになる。就労ビザ取得後、なるべく早い段階でBIRでのTIN取得手続きを進めておくことをおすすめする。

BPI Tradeでのフィリピン株投資を考えているなら、BPI口座は実質的に必須だ。証券口座と銀行口座の連携という観点では、BPIの組み合わせが最もスムーズに機能する。BDOのみで口座を持っている場合でも、投資を始めるタイミングでBPIを追加開設することを検討する価値がある。

まとめ

BPIとBDOはそれぞれ特徴が異なり、どちらか一方ではなく両方開設することをおすすめする。特にフィリピン株投資を考えているなら、BPI Tradeとの連携を想定してBPIを開設しておく価値は大きい。

※この記事は2013〜2020年の体験をもとにしています。現在の手順・必要書類は変更されている可能性があります。必ず最新情報をBPI公式サイトでご確認ください。