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BGC(ボニファシオグローバルシティ)完全ガイド|マカティ在住者が頻繁に通った実体験

BGCに頻繁に行くようになったのは、大学院時代の同級生がBGCに住んでいたからだ。赴任前から繋がりのある友人で、マカティに来てから再会し、週末に彼のコンドに遊びに行ったり、BGCのレストランで食事をするようになった。その友人を通じて大学院の同窓会ネットワークにも加わり、BGCに住むフィリピン人の友人がさらに増えていった。

BGCは外国人や富裕層が多く住むエリアで、フィリピンの中でも特殊な場所だと思う。整然としていて歩きやすく、停電も少ない。ただ、そこに住んでいる友人たちを通じてわかったのは、BGCはフィリピムの中でも別格の生活水準のエリアだということだ。マカティに7年住んだ立場から言うと、BGCとマカティはかなり性格が違う。どちらが自分に合うかは、フィリピンで何をしたいかによって変わると思っている。

BGC(ボニファシオグローバルシティ)完全ガイド|マカティ在住者が頻繁に通った実体験

はじめに

筆者はマカティのサルセドビレッジ・レガスピビレッジに7年間住んでいた。BGCには友人が住んでいたこともあり頻繁に訪問していた。飲食店・ショッピングでもよく利用したエリアだ。マカティに住みながらBGCに通い続けた経験をもとに、マカティ在住者の目線からBGCの実態を書く。


BGCとはどんな場所か

BGC(Bonifacio Global City)は、マカティの隣のタギッグ市にあるフィリピンで最も新しく発展した計画都市だ。もともとはFort Bonifacioというアメリカ軍基地だった土地で、フィリピン軍が接収した後に大規模な民間再開発が行われた。この開発を主導したのがフィリピンの大手デベロッパーAyala Landで、計画的な都市設計のもとに格子状の道路・広い歩道・統一感のある高層ビル群が作られた。

面積はおよそ240ヘクタールで、マカティCBDとほぼ同程度の規模がある。主要エリアはいくつかに分かれており、ショッピングと飲食が集まるHigh Street・Burgos Circleエリア、バーやクラブが並ぶFort Strip、映画スタジオや教育機関が立地するMcKinley Hill、比較的新しく開発が進んだUptown BGCなどに区分されている。訪れる目的によって使い分けるエリアが変わってくる。


マカティとBGCの違い

項目 マカティ BGC
街の新しさ 古い建物も混在 新しく整備されている
治安 良い マカティより良い
飲食店 充実 おしゃれな店が多い
家賃 普通〜高い 高い
日系企業 多い 増えている
生活利便性 高い 高い

マカティ在住者としてBGCに通った理由

マカティとBGCは隣接しているが、街の雰囲気はかなり異なる。マカティはビジネス街としての長い歴史があり、古いビルと新しいビルが混在している。BGCは計画的に設計された都市であるため、歩道が広く清潔で、看板や建物のデザインに一定の統一感がある。マカティから訪れると、同じマニラ首都圏とは思えないような感覚を受ける。

BGCに頻繁に通うようになった最大の理由は、友人がBGCのコンドミニアムに住んでいたことだ。週末に集まる場所として自然とBGCを選ぶことが多くなり、そのたびにエリア内の飲食店やカフェを開拓するようになった。

BGCでよく足を運んだのはHigh Street沿いのカフェエリアだ。スターバックスをはじめ、こだわりのある独立系カフェが並んでいる。マカティと比べてカフェの質・雰囲気が一段上の印象があり、週末にコーヒーを飲みながら過ごすには快適な環境だった。The Fort Stripは屋外型の飲食店街で、バーやレストランが並ぶ。夜になると欧米系外国人が多く集まり、マカティのCBDとは異なる種類のにぎわいがあった。Bonifacio High Street Centralには外資系ブランドや人気レストランが集まっており、週末の買い物や食事によく利用した。


BGCの特徴

歩道が広くて歩きやすい

BGCの特徴として最初に感じるのは歩道の整備状況だ。マカティでは歩道が狭かったり段差が多かったりするエリアもあるが、BGCは設計の段階から歩行者を意識したつくりになっており、歩道が広く快適に歩ける。炎天下でも日陰になる構造物があるエリアもあり、フィリピンの都市部としては異例に歩きやすい環境だ。

停電が少ない

BGCは独自の電力インフラを保有しており、マカティや他のエリアと比較して停電が少ないとされている。フィリピン全体では電力供給が不安定になる場面があるが、BGCではその影響を受けにくい構造になっている。長期滞在者やオフィスを構える企業にとって、電力の安定性は実用的に重要な要素で、BGCが選ばれる理由の一つになっている。

治安が良い

BGCはフィリピンの中でも特に治安が良いエリアだ。計画都市として整備されていること、セキュリティ管理が行き届いていること、高所得者層・外国人が多く住んでいることが背景にある。夜でも比較的安心して歩けるエリアで、マカティと比べてもさらに安全という印象を受けた。


BGCの不便な点

移動が車・Grab前提

BGCはマカティと比べて公共交通機関が少ない。マカティにはLRTやジープニーが多く走っているが、BGCは基本的に車かGrabを使う前提で動く必要がある。BGC BusというシャトルバスがマカティとBGCを結んでいるが、渋滞の影響をまともに受ける。徒歩でエリア内は移動できても、エリアの外に出る際の移動手段は限られている。

物価が高い

BGCのレストランやカフェは、マカティの同カテゴリーの店と比べて割高なことが多い。エリア全体が富裕層・外国人向けに設計されているため、日常的な外食コストがかさむ。マカティでは地元向けの安い食堂なども選択肢に入るが、BGCではそういった手頃な選択肢が少ない。

渋滞がひどい時間帯がある

マカティとBGCを結ぶ主要道路は実質的に限られており、通勤時間帯には深刻な渋滞が発生する。地図上では近距離に見えても、平日の朝夕は1時間以上かかることがある。BGCに住んでマカティのオフィスに通う場合、この渋滞は毎日の問題になる。

開発が続いており工事音・ほこりがある

BGCはエリアによっては現在も開発が進んでいる。新しい高層ビルの建設工事が続くエリアでは、工事音やほこりが生活の快適さに影響することがある。居住エリアを選ぶ際は、周辺の開発状況を事前に確認しておく方が良い。


BGCの住民構成

BGCはフィリピンの中でも特殊なエリアだ。欧米系外国人が多く住んでおり、マカティが日系企業の駐在員中心なのと対照的だ。BGCに住むフィリピン人は富裕層のみで、一般的な中間層のフィリピン人がBGCに住むことは経済的に難しい水準だ。GDP成長の恩恵を受けた富裕層だけがBGCという「別世界」に住める構造になっている。

BGCの家賃相場(2013〜2020年当時)

BGCの家賃はマカティと比べて1.5倍〜2倍程度高いのが現実だ。

タイプ マカティ BGC
スタジオ 3〜5万ペソ 5〜10万ペソ
1LDK 5〜8万ペソ 8〜15万ペソ
2LDK 8〜15万ペソ 15〜25万ペソ

会社が家賃補助を出してくれる駐在員であればBGCも選択肢に入るが、自費で賄う場合はマカティの方が現実的だ。


BGCが「別世界」である理由

BGCを歩いていると、フィリピンにいることを忘れるような感覚になる。整備された歩道・高層ビル・おしゃれなカフェ・欧米系外国人と富裕層フィリピン人が行き交う街。これはフィリピンの経済成長の「光」の部分だ。一方でBGCから少し外に出ると全く異なるフィリピンの現実がある。7年間フィリピンに住んでいた筆者にとって、BGCはフィリピンの格差を最も象徴するエリアのひとつだった。


BGCの飲食店事情

マカティと比べておしゃれなレストラン・カフェが多いのがBGCの特徴だ。特に友人宅を訪問した際によく利用した。外資系チェーンから地元の人気店まで幅広い選択肢があり、食事のレベルはマカティに引けを取らない。ただし価格帯はマカティより高めの店が多く、日常的に使う場合はコストが気になってくる。


マカティ vs BGC:どちらに住むべきか

筆者の結論:働く会社のオフィスの場所で決めるべきだ。

最重要ポイント:マカティ〜BGC間の渋滞問題

一見マカティとBGCは近い距離にあるように見えるが、実態は全く異なる。マカティとBGCを結ぶ主要道路が実質1本しかないため、通勤時間帯は深刻な渋滞が発生する。地図上では近く見えても、毎日の通勤で1時間以上かかるのは現実的ではない。

マカティが向いている人

マカティは日系企業のオフィスが集中しており、銀行・大使館・医療機関へのアクセスも整っている。生活インフラが長年にわたって整備されており、外国人向けのサービスも充実している。家賃を抑えながらフィリピンで生活したい人、職場がマカティにある人にはマカティが合理的な選択だ。

BGCが向いている人

生活環境・治安・外国人コミュニティを重視する人にはBGCが向いている。欧米系の外国人コミュニティとの交流を重視する場合、BGCの方がそのネットワークに入りやすい。家賃が高くても快適な環境を優先したい人や、子どもの教育環境を重視する人にもBGCは選ばれやすいエリアだ。

筆者がマカティを選び続けた理由

7年間マカティに住み続けたのはシンプルな理由からだ。勤務先のオフィスがマカティにあり、毎日の通勤を考えると同エリアに住むのが合理的だった。BGCの生活環境は魅力的だったが、マカティとBGCの間の渋滞を毎日経験したくなかった。マカティに住んで週末にBGCへ遊びに行くという使い方が、7年間を通じて最も現実的な選択だった。

オフィスの場所 おすすめの居住エリア
マカティ マカティ(サルセド・レガスピ)
BGC BGC
どちらでも可 BGC(生活環境が良い)

BGCへのアクセス

マカティからBGCへのアクセス方法:

  • タクシー・Grab:平日昼間・通勤時間帯は1時間以上、週末・夜は10分程度(渋滞により大きく変動)
  • BGC Bus:マカティとBGCを結ぶバス(渋滞の影響あり)

Grabを使う場合も渋滞の影響は同じだ。平日の通勤時間帯にマカティ〜BGC間を移動する場合は必ず時間に余裕を持つ必要がある。


まとめ

BGCはフィリピン・マニラエリアの中で最も住みやすいエリアのひとつだ。治安・飲食店・街の整備状況どれをとってもマカティを上回る面がある。一方で家賃の高さ、車移動が前提という不便さ、渋滞といった課題もある。予算が許すならBGCに住むことは十分に選択肢になる。マカティに住みながら週末にBGCへ遊びに行くという使い方も非常に現実的だ。

※この記事は2013〜2020年の体験をもとにしています。現在の状況は変わっている可能性があります。